[箱庭円舞曲]もっと美人だった
イントロダクション
こんなはずじゃなかった。もっと尊敬される大人になって、もっと素敵な人と出会って、もっと素晴らしい人生を謳歌して、いるはずだった。どこで間違えたのだろう。母は、町会議員だった夫が不祥事で議員辞職、生まれ育った町にも居場所が無くなり、遠くの町に越してきた。しかし、夫の不祥事はインターネットをはじめとする情報網を通じて日本中が知るところとなっており、この町でも家に石が投げ入れられる日がやってきた。妻は、入婿を貰い、実家(旧家であり大豪邸)の一室を使って、内面から美しくなるための個人教室を主催している。たくさんの参加者がいるわけではないが、それぞれの美しくなりたい気持ちに応えようと本心から頑張っていると、ついに雑誌に掲載されることになった。娘は、大学に通いながら、人気のない助教授のゼミ室に入り浸っていた。そのゼミが好きだったかは覚えていないが、同じゼミの先輩のことが好きで、何回か身体の関係は持っていて、でも恋人にはなれなくて、彼に振り向いてもらおうと必死だった。あの頃の夢や希望は叶わなかった。尊敬されてもいないし、素敵な人と出会えてもいない。お世辞にも素晴らしい人生とは言えないかもしれない。今の私は美しくないかもしれない。それでも、わたしは生きている。それでも、わたしは生きていく。これがわたしにとって、正しい選択だったのだ。誰が何と言おうと。未来は明るい、大人になったらきっともっと美人になれる、もっと素敵な生活が送れる、そう信じていたすべての人に送る悲喜劇。
詳細情報
- ジャンル
- HOWTO > ドキュメント/その他
- 収録時間
- 121分
- 字幕
- 音声
- レイティング
- 記番
- KANGEKI35R
- レンタル開始日
- 2017年11月01日
- 在庫枚数
- 4枚
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